夏のサウンド・・・
70年代のフュージョンをリアルタイムで経験した人にとっては、懐かしくもあり、涙が出そうになるバンド『Stuff』。そのStuffの、今は亡きキーボード奏者リチャード・ティーの数少ないリーダーアルバムの一つ、『Inside You(’89)』っていうヤツです。
今から20年程前、30歳の頃だったか?の夏の日、よく聴いていました。今でも夏になると、やたら聴きたくなります。
リチャード・ティー特有のリズム感、コロコロした感じのピアノタッチやクリヤーなキーボード音、夏向けの涼しげなサウンドです。 リチャード・ティーの決して上手くはない味のあるヴォーカルもほのぼのしていて、なんだか肩の力もス〜ッと抜けるような感じ。
もちろんStuffとしての二枚のアルバム『Stuff』も『More Stuff』も、かってはレコードが摺りきれる程聞いたもんです。Stuffというバンドは、エリック・ゲイルにコーネル・デュプリーのツイン・ギター、チャード・ティーのキーボード、スティーヴ・ガッドとクリス・パーカーのツイン・ドラムス等々、当時のスゴ腕スタジオ系ミュージシャン6人が集まったバンド、ホーン楽器はナシ。要するにリズム・セクションだけのバンドです。エリック・ゲイルの泣きのギターにすっとぼけた感じ?のコーネル・デュプリーのギター、クリヤーでメロディアスなフレーズを奏でるリチャード・ティーのピアノにフェンダー・ローズ、それらが渾然一体のサウンドとなり、Stuff独特グルーヴ感を醸し出します。
もう一つ、夏になると聴きたくなるアルバム、エリック・ゲイルの『Blue Horizon』もトロピカルサウンドでグッドです。