今年の秋から始まったTVドラマ『不毛地帯』、ワタシャ毎週楽しみにして観ております。御存知、山崎豊子の同名小説のTVドラマ版。前回のキムタク主演(←原作小説の主人公とはイマイチイメージが合わん思いではあったが・・・)の「華麗なる一族」のTVドラマ版も結構おもしろかったです

実は、たまたま今年のお盆休み中に『不毛地帯』全五巻の文庫本小説、暇つぶしにと一日一冊都合五日間で読みきっておりました。小説の感想としては、山崎豊子らしい重厚感のある読み応えたっぷりの小説、でも読後の感動度合いは「華麗なる一族」の方が優っていた?ように思います。

TVドラマ『不毛地帯』観ていると、ワタシャ、昭和33年生まれですが、ドラマに出てくる昭和40年頃の空気感になんとなく懐かしさを覚えます。TVドラマ上の誇張や演出があるとは言え、昭和の30年代〜40年代の日本人の礼儀正しさ・律義さ・同僚仲間への思いやり・家族観…なんとも新鮮で、今時の日本の殺伐とした状況からすれば羨ましくもなったりもします。山崎豊子自身が小説のエピローグで「前半がシベリアの不毛地帯〜中盤が、日本商社の不毛地帯〜後半が、アラブでの石油=真っ赤な不毛地帯」とかって紹介していたけれど、日本人らしいモラルをなくしかけている昨今の世相の方が、余程殺伐とした不毛地帯のようにも思えます。

エンディングロールのテーマ曲が流れてきた時には、ちょっとビックリしました。テーマ曲の歌声聞いてすぐにピ〜ンときて・・・むか〜し、大学受験に勤しんでいた1976年頃、TBSラジオの「パックイン・ミュージック」の早朝3時からの番組で(←一宮では東京のラジオは深夜にしか受信出来なかった)、DJ(←誰か忘れた、確かニールヤング好きの女性DJで、ニールヤングばかりかけていた)が好き好んで盛んに紹介していた・・・すぐに名前がでてこんかった・・・ただ、あの哀愁たっぷりのシャガレ・ダミ声ブルース・・・確か、酔いどれアル中で、当時の来日公演でもウィスキー飲みながら演っていたとか・・・当時、受験勉強しながら聞いていて、独特のシャガレ・ダミ声ブルース曲に魅かれていました・・・そんな遥か彼方34年前の記憶を呼び覚ましてくれるテーマ曲。壹岐正が、シベリアの真っ白い不毛地帯に立ちつくすエンディングロールを目で追っていって、エンディングのテーマ曲は?・・・そうかトム・ウェイツかぁ!思い出した・・・。曲名は『Tom Traubert’s Blues』。しっかし、よくもまぁこんな地味で滋味溢れる曲、今どきのTVドラマのテーマ曲にしてくれたもんぞ!、その選曲に思わず感心しきりのBOSSでした。

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