自分で建築創るようになってから(独立してから)、だいたい3~4年周期で建築スタイルが変化していっています。自分でも正直、節操ないなぁとも思うときもあります。「絵・書道・華・料理…etc.」諸々の創作心得ある方なら、ご理解頂けるのではないか?と思いますが・・・創作においては、常に自分のアタマの中には創作の悩み事で一杯、いつも次なるステップに這い上がりたい、とモガイテいます。

10年程前の頃は「左官壁&木」をよく表現していました。自分としては「左官壁&木」のような存在感ある素材は限定的に取り入れ、存在感のあるテクスチャーだからこそ簡潔なディテールでまとめ、緊張感のある空間に適度な「柔らかさ」を取り込みたかったのです。そのような経験を得て、石やら木材・土壁などの存在感のあるテクスチャーや素材特性が把握できるようになりました。今ではミニマルスタイルをベースにして、真っ白い空間の中に大理石の質感や木質などの暖かみのある色合いや素材感を活かした設計を志すようになってきています。

いまから7〜8年程前の2005年の頃のBlogエントリーの御紹介。いろいろウンチクを語っています。

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【2005.09.18・・・No.83 めばるの煮付け・・・】

ミニマルなデザインを志すようになってから、思ったこと・・・
白い外壁というのは、純粋にそれ自身の「カタチ・プロポーション」がもろに顕されるということ。建築のプロポーションや空間構成が素っ裸で表現される = 建築のプロポーションや空間構成のゴマカシが効かない、本質的にディテールデザインと造形がキレイであることが絶対条件、と実感しています。

同時に施工現場では、細心の注意深さをもった徹底した施工管理(監理)、いかにしたらクラックのない密実なコンクリートが打てるか?、サッシ開口部廻りの念入りな防水チェック、外部に露出してくる設備機器付属品(排気ベンドキャップ等々)の取付位置のコントロールと取り付け方からくる外壁汚染対策…等々、様々な工夫と苦労、それに予算対策が絶えません。

HXの外壁は、某大手塗料メーカーxxxのセラミック配合フッ素系の低汚染性塗料です。白い建物の場合、汚れる汚れないはハッキリいって、壁天の処理につきます。いくら高価な光触媒塗料つかっても、天端の処理がされていないと絶対、外壁汚染されます。HXの場合は天端若しくは窓台に全てアルミの水切り施しております。

最近使っている外壁塗料は、セラミック配合フッ素系の低汚染性塗料で、より親水性が高く、外壁汚染自浄作用のある塗料を選定しています。(2005年当時)光触媒塗料は高価なことと、まだ一般には普及しておらず、そこからくる施工実績・施工技術が一般的ではない(一般的な塗装屋さんが普通にできる技術ノウハウの未普及)ため、ウチでは使用したことがありません。

いまのところ、一番目は、日本ペイント(株)の「デュロン4FIIスーパーフレッシュ」ですが・・・多少高価なことと、施工がエアースプレーの吹付塗装しかできない(養生が思いっきり大変です)ことで、おのずと施工現場条件が限られてしまいます。次が、同商品の「デュロン4FIIフレッシュ」で、こちらは一般的なローラー塗装やエアレスガン吹付ができ、現実的な選択です。フッ素系の低汚染性塗料の場合は、高耐候性である反面、高価なことと溶剤臭がつよい、艶消塗装ができない(最低でも五分艶)、等々デメリットもあります。そんなこんなで、最近では、AEP系塗料に特殊セラミックが配合され、親水作用によって外壁汚染自浄作用のある塗料(関ぺ「セラマイルド」)も使用しています。こちらは、フッ素系に比べて高価でないこと、艶消仕上げがきれいなこと、溶剤臭がきつくなこと、等々メリットがあります。

外壁汚染防止の方法は、RCの場合はアルミ笠木なんかつけたくない性分でして・・・手摺壁や独立壁(両面見え掛り)の場合は、天端を中絞りの勾配コテ押えにして、壁天の真ん中に40×30の排水溝をとっています。排水溝からは、おおよそ3m以内ごとにVP30mmの排水管を壁に打込み、壁の足下に壁天の排水を流しております。大変面倒くさいですが、この方法がベストです。

木造の場合は、やはり板金笠木で水切り処理しています。但し、板金水切りは水平ラインを強調した形状で、外壁際からチリを25mmだして確実に水切り処理できるDetailとしています。

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まだまだ残暑が厳しい日々、エッチラおっちらと、毎日の自転車通いにもどことなく秋風を感ずる気配。だんだん食用も増して・・・BOSS肥ゆる?秋になってきた。いかんいかん体脂肪と肝脂肪減らさねば・・・・。

    
事務所の賄いメシには煮魚もよく登場する。本日は「めばるの煮付け+
茄子とピーマンの揚げびたし+ご飯は七穀米(白米+そば+麦+もちきび+赤米+もちあわ+あずき+緑豆)」。

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